教員採用2次試験の個別面接対策として予想質問を作成しました。
受験者の皆さん事前準備にご活用下さい。(回答例が必要な方は、別途ご相談下さい。)
教員採用試験 2次試験個別面接対策
教育は,子どもたち一人一人の夢や希望の実現に向け導く営みです。従って、教員として自らも大きな夢や希望を語れる人であることが最も大切な資質です。
面接選考においては、面接官には、指導主事と管理主事の現職および経験のある校長職・教頭職にあたる方が担当します。
教育は、教師次第といわれます。
従って、各面接官は極めて緊張して、強い責任感を持って面接選考に臨んでいます。
また、志願者も一生の仕事に就けるかどうかの真剣勝負です。
自ずと緊張した雰囲気の中で進められます。
面接官は、志願者がどのような覚悟を持って教員を目指されるのかを確認し、志願の本気度・志願者の意欲を評価するのだと思います。
そして、教員に採用したら、どんな教育活動を展開したいのかを率直に知りたいのです。
様々な学校での教育活動の場面について、感動的な体験等、志願者の経験に根差した教育への思いを問う場です。
その面接官の質問に適切に答えるためにも、今まで学んできたことを整理するとともに、教育実習などでの教育実践や教育ボランティア活動等で、意欲的に経験を積んでいくことが必要です。
教員採用試験の個別面接選考で注意すべき事項
元気よくハツラツとした印象を与える
- あいさつ
- テキパキとした立ち振る舞い
- 大きな声で返事をする
- 感謝の言葉(ありがとうございました)
志望動機を明確に言う
- 教師を目指す情熱が伝わるように語る
- 子どもが好きである旨を伝える
- 自分お言葉で語る
- 教師という職業が社会的使命を負っていることの理解があることを伝える。
自己アピールを忘れずにする
- 特技、趣味が学校教育で有効であることを印象づける。
- プラス思考でマイナス思考の発言はしない。
- 長所・短所の質問には、長所の側面から答える。短所は、その裏返し。
指導場面を想定した質問への対応
- 率直な自分の意見を忌憚なく述べる。(子どもを大切にする立場に立って)
- 経験がなく分からないことは、分からないと答え、勉強しますと付け加える。
- 独断的な意見ではなく、主体的な判断をするとともに、管理職や同僚との報告連絡相談をしながら指導を進めることを付け加えることが大切である。
今日的な教育課題についての質問への対応
- 自分の認識・教育観を率直かつ謙虚に答える。(断定せずに、・・・こう考えますと伝える)
教員採用試験の個別面接では、何を求めているのか
個別面接の形態

千葉県では、面接官2~3名に対して受験者1名で面接します。
※面接官は、管理主事経験者と指導主事経験者
及び場合によっては民間有識者を登用することがあります。
個別面接の評価の観点
- 豊かな人間性(人柄・性格)
- 教員としての専門性(指導力・教職の基礎知識)
- 社会人としての常識(社会性・法的理解力)
- 組織人としての協調性(コミュニケーション能力・説明力)
<千葉県・千葉市の求める教師像>
- 人間性豊かで、教育愛と使命感に満ちた教員
- 高い倫理観をもち、心身ともに健康で、明朗、快活な教員
- 幅広い教養と学習指導の専門性を身に付けた教員
- 幼児児童生徒の成長と発達を理解し、悩みや思いを受け止め、支援できる教員
- 組織の一員としての責任感と協調性をもち、互いに高め合う教員
個別面接では何を聞くのか
教師を志望する理由について
- 志望するに至った経緯について、具体的にエピソードを交えて述べる。(やや長めに話しても可)
- 教師という職業をどのように理解しているのか。また、どのような教師を目指したいのかを述べる。
学校教育の現状に関する理解について
- 講師の経験、教育実習や学校ボランティアでの経験から率直に述べる。
- コロナ禍の学校教育の課題について
- コミュニケーション不足の現状を如何に改善するのか
国の教育改革や学校教育全般の課題について
- 働き方改革が求められる中、長時間勤務に関する考え方
- 新学習指導要領への円滑な移行について
- 「主体的で対話的で深い学び」をどのように推進するのか。
- 少子化に対応する校内指導体制について
- 小学校高学年の教科担任制の導入について
- 小中一貫教育の推進について
児童生徒の安全安心の確保について
- 防災体制の整備や防災教育の在り方について
- 登下校の安全指導や校内安全対策(川崎市の児童殺傷事件を踏まえ)
- 児童生徒の交通事故防止に関する安全対策について
保護者や地域との対応に関する課題について
- 保護者からの声をどのように受け止め対応するのか。
- 保護者との信頼関係を確立するには、どうすればいいのか。
教育理念と教育ビジョン
- 教育信条は何か。
- 日本の学校教育が抱える課題は何か。また、その改善策は?
- あなたが指導を受けた中で、心に残っている教師とは。
予想される個別面接での質問への対応
個別面接で聞かれる質問と質問に対する回答のヒントを書きました。
回答を自分なりに書いてみましょう。
人物確認及び志願理由等に関する質問
※人物を確認するためなので、緊張を解し、大きな声で、元気のよいハツラツとした態度で、面接に臨むことが大切です。
自己紹介と自己アピールを1分間でお願いします。
志願書に記載してある事項の確認及び志望理由についての尋ねになる。
志望理由について、自分がなぜ教員になりたいと思ったのかについて簡潔に、かつ共感できるように語る。
また、自己アピールについては、自己の特技や趣味などが学校教育に如何に有効に特技が生かされるかを簡潔にアピールすること。
なぜ、小学校(中学校、高等学校)の教員になりたいと考えたのですか。
※ 志望理由に記述してあることをでも、重ねて、小学校の教員を志望する理由について述べる。
例「小学校段階は、学校教育の基礎を形成するので、教師の役割が極めて重要であると考えたこと。また、小さい子どもが特に好きであるので志望しました。」
特別支援学級を希望してないようですが、特別支援学校や学級の指導は出来ないか。
例「特別支援教育につきましては、大学で専門的に学んで来ませんでしたので、希望しませんでしたが、特別支援教育にも興味がありますので、配置いただけるのであれば、今後、特別支援教育つきまして、一生懸命に勉強して参ります。」
勤務地の希望について、希望に沿えない場合は、どうしますか。
例「希望につきましては、お尋ねがありましたので、書かせていただきましたが、千葉県かどちらの学校でも赴任できますので、よろしくお願い致します。」などと答える。
但し、介護等、家庭状況で、自宅からの通勤しか出来ないなどの特殊な状況がある人は、正直に答えて大丈夫です。配慮した勤務先を検討していただけると思います。
<その他、志望理由等に関連して>
本県の教員採用選考を志願された理由を述べて下さい。
※志願書に書いた「志願理由」を簡潔にまとめて話す。
教員を志望された理由について、少し詳しくお話し下さい。
※志願理由や自己アピールの中で書いた教員志望の理由を分かりやすく説明する。
千葉県の教員を志望した理由について、もう少し詳しくお話し下さい。(他県出身者)
※千葉県出身の人には聞かないと思いますが、他県出身の方や、他県も併願されている方には、質問すると思います。
自らを育てていただいた郷土千葉県のために貢献したい旨を話す。
併願されている他県と本県の両方とも合格された場合は、どうされますか。
例「念のため併願申請していますが、千葉県が合格した場合には、千葉県に就職したいと思います。」 なお、婚約者がいるなどの、具体的な事情がある方は、その事情を正直に話して、理解が得られると思います。
教員以外の就職を検討されていますか。不採用となった場合、どうされますか。
※迷わず千葉県の学校で講師として勤務したいので、講師登録をする考えであることを話す。
自己に関する質問
あなたが行ってきた部活動を通じて、何を学びましたか。
※「部活動で学んだことを、教員生活で生かすのかという質問でありますので、忍耐力や諦めない心、チームワークなど様々なことが体験できたので、それらを児童生徒たちの成長に繋げていきたいと考えます。」など、具体的な事例が思いつくようであれば、更によいと思います。
友人からあなたはどのような人だと思われていますか。
自分についての他者評価を尋ねていますが、自分の性格についての自己認識を聞かれているものと考えて、謙虚に自己の特性をアピールされたらと思います。
あなたご自身は、どのような性格だと思っていますか。(長所・短所は?)
前の質問を直接的に問われたものですが、教員適性の側面から、謙虚に長所についてのみ答えてはどうでしょうか。
あなたの今までの中で覚えている失敗には、どのようなものがありますか。また、そのことから何を学びましたか。
大学生活で、教師になるためにどのような努力をされましたか。
教育ボランティアやたまごプロジェクトなどへの積極的な参加や教育学の授業へ真摯な取り組みなど自らが取り組んできたことを率直に語る。
教員の仕事は大変だと思いませんか。
働き方改革が進められる中で、教員の仕事が多忙であり、採用されても早期に退職するものもいるので、確認のためにする質問であるが、教職への意欲・情熱を語る良い機会です。
自己紹介を一分間でお願いします。
学校教育で生かせる特技等について語るとよいと思います。自己アピールの記述に留意して答えるとよいと思います。
学生時代の思い出で、最も心に残っていることはどのようなことですか。
原則的には、教育ボランティアなど教育活動に関連する思い出を語れると良い。
感動体験や挫折体験はありますか。それからどのようなことを学びましたか。
失敗から学んだことについて、現在、自分の信条になっている体験などを語る。
ボランティア活動をされましたか。その活動を通じて、何を学びましたか。
ボランティア体験で得た、学校教育で活かされることを話す。
卒業論文は、どのようなテーマですか。
教師観・教育観に関する質問
1 今、教師に求められている資質・能力とはどんなことだと思いますか。
- 新学習指導要領の改訂の趣旨や中央教育審議会等で指摘されている教育改革を踏まえて答えるようにする。また、協働、チーム学校、学び続ける教師、などのキーワードも含めて、今、求められる教師の資質・能力について話す。
2 どのような教師を目指そうと考えていますか。
※理想とする教師像について、志願理由に書いたこととの整合性を図りながら語る。
3 よい教師とは、どのような教師ですか。
4 教育公務員として、最も大切なことは、どのようなことですか。
5 教師の不祥事について、どのようにお考えですか。
6 教師が子どもに言ってはいけない言葉とは、どのようなものですか。
7 教員研修について、どのようにお考えですか。
8 得意でない部活動の顧問を命じられたらどうしますか。
9 あなたの尊敬する教師とは、どのような先生ですか。
10 教育実習で一番うれしかったことは何ですか。
11 教育実習での失敗は何ですか。
12 たまごプロジェクトで学んだことは何ですか。
13 学級担任をした際、「これだけは守ってほしい。」というルールを1つ作るとしたら。
14 最近の子どもをどう思いますか。
15 教育の目的とは、何ですか。
- 教育基本法の趣旨を踏まえて答える。
16 学校教育の目的とは、何ですか。
- 学校教育法第21条の目的を踏まえて答える。
17 あなたの考える現在の学校教育の最大の課題は、何ですか。
18 現代の子どもの教育課題は、何ですか。
19 子どもが好きですか。また、教師として児童を愛するとは、どのようなことですか
20 子どもの求めている教師は、どんな教師だと思いますか?

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